この記事の結論
- 一人親方は原則労災保険の対象外だが「特別加入制度」で加入できる
- 加入は「一人親方労災保険組合」等の特別加入団体を経由する
- 給付基礎日額は3,500円〜25,000円の範囲で自分で選べる
- 加入から補償開始まで数日〜2週間程度、独立準備の段階で済ませておく
会社員であれば当たり前に加入している労災保険ですが、一人親方は原則として対象外です。
その代わりに用意されているのが「一人親方労災保険の特別加入制度」です。
特別加入制度とは

労災保険は本来、労働者を雇う事業主が加入するものです。
ですが一人親方のように労働者を使わず自分の身体一つで働く事業主も、業務内容が労働者に準じると認められる場合に「特別」に加入できる仕組みが用意されています。これが特別加入制度です。
建設業の一人親方の場合、労働災害の発生率が高い業種であることから、この特別加入制度が広く利用されています。
加入するにはどうすればいいか
一人親方が直接、労働基準監督署に申請することはできません。「一人親方労災保険組合」といった特別加入団体を通じて加入する形になります。
- 地域の建設業組合や職種別の組合が運営する特別加入団体を探す
- 組合に加入申込みをする(組合費が別途かかる場合がある)
- 労災保険料(給付基礎日額に応じて決まる)を組合経由で納付する
補償される範囲
通勤中や業務中のケガ・病気に加え、一定の条件を満たせば通院費用や休業補償、後遺障害が残った場合の年金なども対象になります。
会社員の労災保険とほぼ同等の補償を受けられる点が、この制度の大きな価値です。
手続きにかかる期間の目安
組合への加入申込みから実際の補償開始までは、組合によって差はあるものの数日〜2週間程度が一般的です。
独立初日から現場に入る予定がある場合は、独立準備の段階で加入手続きを済ませておく必要があります。当日になって慌てて申し込んでも、補償開始が間に合わないことがあるため注意してください。
特別加入団体を選ぶときのポイント

組合によって組合費や対応の丁寧さに差があります。
独立予定の業種を専門に扱っている組合や、地域の先輩職人が実際に加入している組合を選ぶと、労災以外の相談もしやすくなります。
具体的な団体名が思い浮かばない場合は、全国建設労働組合総連合(全建総連)のような全国規模の職人組合も、特別加入団体の窓口の一つとして知られています。まずは自分の地域・業種に対応した窓口があるかを確認するところから始めるとよいでしょう。
次の記事では、労災保険と並行して必要になる国民健康保険・国民年金への切り替えの実務を整理します。
次に読むべき記事
- 前の記事:➔ 独立前に確認すべきことの早見表【第1章まとめ】
- 次の記事:➔ 国民健康保険・国民年金への切り替え、実際の手続きの流れ
- 関連記事:➔ 保険・社会保険の加入早見表【第2章まとめ】


コメント